絶対に見るなと言われると、無性に見たくなる
- 2019.09.03
「お願いです。このページは読まないでください!」と書いてあると、不思議と他のページよりもより読みたくなるものです。
「この箱の中を見てはいけません」と言われると、なぜか無性に見たくなったりします。
「絶対にそこへ行ってはいけません」と 言われると、ついそこへ行きたくなります。
人は断られたり、禁止されると、逆にその対象に対して興味が 湧くという性質があります。
本来、自分には読む読まない、見る見ない、食べる食べない、行く行かない、聞く聞かないには選択権があります。
しかし、それを制限されると不安定な心理状態になります。
それを回復しようという心理が働くのです。
これを心理学では「カリギュラ効果」といいます。
1980年に米国で公開され、過激なシーンで話題になった映画『カリギュラ』の公開規制により、かえって観たがる人が増えた現象から命名された心理用語です。
こういった人間心理を理解しているコピーライターやセールスマンは、「まだ申込をしないでください」とか「お願いですからまだ買わないでください」といった表現を使い、逆に購買意欲を刺激します。
例えば、ネットで販売しているセミナーDVDについての問い合わせをいただいたとします。
「飲食店経営に、このセミナーDVDは役に立ちますか?」というお客様からの問い合わせに対し、「これまでも飲食店関係の方にはお買い求めいただいていますが、規模や業態によっても差が出ますから、急いで購入を決めないほうがいいと思います。他のサイトの商品も検討してみてください」と答えてみましょう。
すると不思議なことに、次のように相手が買う理由を探し出してくれることが多いのです。
「いえ、友人から勧められたので大丈夫だと思います。今日申し込むといつ頃届きますか?」と。
この禁止法は頻繁に使うと効果が薄れますが、ポイント的に セールストークや広告で使用すると意外に効果があります。