5回訪問すると契約の確率が上がる
- 2019.10.02
「2:8/5:8(ニッパチ ゴッパチ)の法則」という営業の鉄則を教えていただいたことがあります。
これは、新規開拓で2回通っただけで「このお客様は見込みが ない」と諦める営業マンが8割いる。
その一方で、あきらめずに5回以上通った人が全契約の8割を手に入れるという法則です。
5回も訪問するのはなかなかできることではないですが、この法則には仕掛けがあります。
それは、拒絶されないことです。
そのためには、最初の訪問から5回までは意図的にセールスをしない、商品説明をしないということが大切になります。
具体的には、「パンフレット置くだけで結構ですのでよかったら見てください」で1回め。
「近くに来たので挨拶だけでも。今日も良い天気ですね」で2回め。
「今日は暑いですね。冷たいものを持ってきたのでよかったらどうぞ」で3回め。
「たまたま御 社に関連する記事を見つけたので、持ってきました」で4回め。
「今日は教えていただきたいことがあるのですが......」で5回め。
こうしてセールスを拒絶されることを回避しながらこまめに訪間することで徐々に相手に近づいていきます。
実はこのことを証明する心理学実験があります。
心理学者R・J・モアランドとR・B・ザイアンヌが1982年に行った実験です。
女子学生をA、Bの2つのグループに分けます。
Aグループには1週間に1回ずつ4週にわたって同じ男子学生の写真を見せ続けます。
そして毎週その男子学生に対する好意度を調べます。
Bグ ループには1週間に1回ずつ4週間毎週違う男子学生の写真を見せます。
こちらも毎週その男子学生に対する好意度を調べます。
毎週調べた男子学生に対する好意の度合いはAグループの女子学生は写真の男性に対する好意度が毎週上がっていったのに対して、Bグループの女子学生は写真の男性に対する好意度はほとん ど変わりませんでした。
この結果から、繰り返しの出会いは相手の魅力や好意に影響を 与えることがわかりました。
これを「単純接触効果」といいます。
「2:8/5:8の法則」同様に、この実験からも人は初対面の相手に対して4回顔を見せると信頼や好意を形成しやすいというこ とがわかります。
正直、5回もなんとなく来る営業はウザいだけですが、こういう研究もあるよ、と思っていただければ幸いです。