占いを信じてしまう理由
- 2019.04.21
※商売としての占いを否定するものではありません。
■バーナム効果
バーナム効果とは、誰にでも該当するような曖昧で一般的な性格をあらわす記述を、自分だけに当てはまる性格だと捉えてしまう心理学の現象のこと。
例えば占いにおいて
「あなたの潜在的な理想のお相手は甘えさせてくれる人。自分が聞き役にまわりたい。強く引っ張っていってくれる人」と言われたらどうでしょうか。
潜在的にと言われたら何でもありですし、半分程度の方は当てはまると思います。
バーナム効果は心理学的に絶対ありえないと主張している占い師さんを見かけますが、それこそ心理学的にありえません。
■予言の自己成就
根拠のない予言(噂や思い込み)であっても、人々がその予言を信じて行動することによって、結果として予言通りの現実がつくられるという現象のこと。
有名な第一次オイルショックが起きた際のトイレットペーパー騒動がこれにあたります。
原油価格の高騰により「紙がなくなる」という、根拠の無いデマが流れ、トイレットペーパーの買い占めが連鎖的に起きたパニックのことです。
実際には、パニック前もパニック中も安定的に供給できる量のトイレットペーパーが生産されていました。
株や為替でも影響力の有る方の根拠のない発言によって予言の自己成就が発現することがあります。
もっとシンプルに「今日のラッキーカラーは赤」と言われて、たまたま赤いものを持って良いことが起こると、良いことが起きた理由を赤いものを持っていたから、つまり占いが当たったから、と思ってしまう現象のことです。
この「バーナム効果」と「予言の自己成就」をうまく使うとかなりの割合で占いが当たったと感じさせることができてしまいます。
■応用方法
抽象表現や一般的な表現を使って「自分にもあてはまる」と興味を持って貰いましょう。
例えば、悩み・疲れ・味覚や嗅覚は共感を得やすいキーワードです。
「えっ!私の口臭、ドブの臭い!」といったバナーを見かけることも多いと思います。
このバナーを見ると「ひょっとして私も」という共感が生まれやすいです。
■ウェブサイトへの応用
ここまで読まれた方は「胡散臭い」と思われたのではないでしょうか。
ウェブサイト上では曖昧な表現や一般的な表現で共感を得ようとすると、同じように「胡散臭い」という印象を持たれかねません。
できるだけ具体的に分かりやすく表現しましょう。
つまりウェブサイトへの応用はしないほうが良いです。