脱臭剤、消臭剤、芳香剤の違い
- 2023.02.27
清潔志向の高まりで「匂いが気になる」という人は多いですよね。
ドラッグストアには匂いを除去するためのさまざまな商品が並び、巨大ビジネスに成長しています。
ところで匂いを消すための商品には、脱臭剤、消臭剤、芳香剤の3つがありますが、それらは何が違うのでしょうか。
匂いとは、もともと匂いの元になる成分が空気中に漂っていることから発するものですが、脱臭剤と消臭剤とでは、その匂いを感じないようにするための方法が異なります。
まず脱臭剤は、活性炭や活性粘土などの吸着性を利用することで、匂いの元になる成分をそれらに吸着させて包み込んで消してしまいます。
いってみれば、匂いを物理的に消し去るという方法です。
だから、匂いを発する成分であれば、どんなものでも無作為に取り除いてしまいます。
つまり、人が「この匂いは残したい」と思うようないい匂いの成分にも効果を発揮します。
言い換えれば、消したい、あるいはイヤな匂いを選べないという欠点があるのです。
次に消臭剤は、匂いの元になる成分を化学反応によって中和させ、匂いがしなくなる無臭成分に変えてしまうことで消臭効果を発揮します。
ただし、特定の悪臭原因物質には効果がありますが、なかには効果を発揮しない物質もあります。
そのような物質が空気中を漂っている場合には効果がありません。
また芳香剤は、いい匂いを自ら発することで、不快な匂いを感じなくするためのものです。
だから、匂いの原因そのものは残ります。
もしもそれが有毒性のものであれば、その毒性は残留したままということもあり得るので注意しなければなりません。
消したい、嗅ぎたくない匂いがある場合は、その匂いが発生した原因を突き止めて、それにふさわしい消臭方法を選ぶことが肝心でしょう。