ざっくりコロニア・ディグニダ
- 2023.09.11
コロニア・ディグニダ(Colonia Dignidad)は、元々はドイツの信者コミュニティとして1950年代にチリに設立された閉鎖的な集落です。
しかし、この集落は後に多くの人権侵害や犯罪行為の舞台となりました。
起源
コロニア・ディグニダは、1950年代にドイツ人教師であり伝道師でもあったパウル・シェーファーによって設立されました。彼は性的な不祥事の疑いを受けてドイツを離れ、多くの信者とともにチリに移住しました。
構造
地理的に孤立したこの地に、シェーファーは自給自足のコミュニティを築き上げました。ここでは厳格な規律と絶対的な階層が存在していました。
犯罪
シェーファーは、コロニア内での性的虐待、児童虐待、強制労働など多くの犯罪を犯しました。彼はコミュニティの住民を恐怖で支配していました。
チリ政府との関係
1970年代、チリのピノチェト軍事政権下で、コロニア・ディグニダは政府の拷問・尋問センターとして使用されました。多くの政治犯がこの場所で拷問を受け、多くが失踪しました。
その後
1990年代にピノチェト政権が終わった後、チリ政府はコロニア・ディグニダに対する捜査を開始しました。シェーファーは2005年に逮捕され、2006年には性的虐待の罪で有罪判決を受けました。
この場所は、チリの歴史の中で暗い一章として記憶されています。