意外と知らない預言者エレミヤ｜ブログ｜千葉県のホームページ制作 ARECORD エーレコードプライバシーポリシーサイトマップ

ユダヤ教の聖典である旧約聖書に出てくる重要な預言者、エレミヤ(前627頃～前586頃に預言者として活動)は、史実に合致する数少ない人物のひとりです。

エレミヤは、ヒルキアというユダヤ人祭司の息子として、エルサレム近くの村に紀元前650年ごろ生まれました。

現在のイスラエル北部に当たる地域で伝道し、紀元前570年以後にエジプトで死去したとされています。

エレミヤの生きた時代には、古代のユダヤ史上最も大きな災いのひとつである、紀元前586年のエルサレムの破壊があり、続いてバビロン捕囚が起こっています。

バビロン捕囚とは、古代イスラエル(ユダ王国)の人々がバビロンへ強制移住させられたことです。

ユダ王国の人々、すなわちユダヤ人が、祖国から、現在のイラクに位置するバビロンへ追放された期間は50年間ほど続きました。

これは、ユダヤ教の歴史上きわめて重要な出来事です。

エレミヤは、これらの出来事は、ユダヤ人全体の罪に対して神から与えられた罰だと考えました。

エレミヤはバビロン捕囚のずっと以前から、ユダヤ人が社会の不公正や、宗教戒律を厳格に守っていないことで、神の怒りを招いていると警告していました。

また多くのユダヤ人がイシュタル神やバアル神など、ほかの神々の崇拝を復活させて一神教の伝統を破っているとも非難していました。

旧約聖書のエレミヤ書に記されたエレミヤの教えは、激しく鮮烈な表現で書かれている部分が多いく、ユダヤ人が行いを改めなければ、神の報復があると説いています。

「わたしはユダの町々とエルサレムの巷から、喜びの声と祝いの声、花婿の声と花嫁の声を絶つ。この地は廃虚となる」(エレミヤ書7章34節「新共同訳｣より)

エレミヤはこのように警告し続けたため、ユダヤ人からの評判は芳しくありませんでした。

新バビロニア帝国による侵略の期間には、エレミヤはユダ王国から出国しようとして貯水槽に閉じ込められました。

皮肉にも、エレミヤを自由にしたのはバビロニア人たちでした。

バビロニア人の侵略者たちは敬意を持ってエレミヤに接しました。

エレミヤはほかのユダヤ人のように追放されず、エルサレムに残ったユダヤ人の少数の残留民と一緒に滞在することを許されたのです。

新バビロニア帝国による侵略後も、エレミヤは伝道を続け、信仰心を復活させれば神は許してくれるとユダヤ人に説きました。

エレミヤは、その説教にうんざりしたユダヤ人たちに石を投げられて殺されたという話も伝えられています。

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