キュロス大王をご存知か

2023.11.03

キュロス大王をご存知か

キュロス大王(前600頃～前530頃)は、現在のトルコ、イラン、イラクに当たる地域の大部分を征服し、古代世界において最も強大な王国のひとつであるペルシア帝国を築いた人です。

旧約聖書には、ユダヤ人をバビロン捕囚から解放し、エルサレムに戻ることを許した王として登場します。

この出来事は紀元前539年ごろとされています。

キュロス大王は、紀元前552年ごろに父親が死去したのち、当時はペルシスと呼ばれていた小王国の王となります。

その後侵略を繰り返し、メディア王国やリディア王国などの近隣諸国を次々と征服します。

裕福と名高いリディア王のクロイソス(前595～前547頃)を捕らえ、火あぶりにしようとしましたが、もはや王ではなくなったクロイソスを生かせという神のお告げを受けて、命を助けたという話は有名です。（よく漫画で出てくる展開ですよね）

旧約聖書には、キュロス大王は紀元前539年に新バビロニア帝国を攻撃したことが記されています。

その50年前、ユダヤ人たちはバビロンへ強制移住させられていましたが、キュロス大王はバビロンを制圧後、ユダヤ人が祖国へ戻る許可を与えました。

新バビロニア帝国の征服は、キュロス大王の行った最後の大規模な併合です。

彼は即位後20年ほどのうちに、西はボスポラス海峡から東はヒマラヤ山脈までの広い地域に及ぶ帝国を築きました。

そして、領地内の宗教には非常に寛大だったことが知られています。

キュロス大王は紀元前530年ごろに死去し、現在のイランにあった首都パサルガダエに埋葬されました。

キュロス大王が樹立した王朝は、ギリシアの都市国家と戦いを繰り返し、最終的に紀元前330年、アレクサンドロス大王(前356～前323)に征服されることになります。

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