深海魚が深海にいる理由
- 2023.04.29
深海魚や深海生物といえば、水深200メートル以上の深海で生活している魚類などの生物を指します。
これまでもっとも深い海で発見された深海魚としては、マリアナ海溝の水深約8200メートルで泳ぐシンカイクサウオという種類の魚が確認されています。
体長15~20センチほどの半透明の魚です。
もしかしたら、もっと深いところで生きている生物もいるかもしれません。
ところで水深8200メートルでは、なんと象1600頭分の重さが水圧としてのしかかってきます。
深海魚はなぜ、それだけの水圧に耐えて生きていられるのでしょうか。
じつは深海魚の多くは、海水と体内の圧力が同じなのです。
だからいくら水圧がかかっても、その影響を受けません。
逆に深海魚を捕まえて船に揚げたりすると、体内の浮袋が破裂してしまうことがあります。
深海こそが彼らが生きていける環境なのです。
また、タカアシガニなどの甲殻類はかなり堅い殻に覆われており、それで水圧から身を守っている生き物もいます。
深海は暗いので、ほとんどの深海魚は視力が弱いです。
その代わり、体のどこかが光り、その光でエサをおびき寄せるなどの工夫をしています。