「百聞は一見にしかず」には、続きがある
- 2023.05.30
「百聞は一見にしかず」ということわざに、「続きがある」という話があります。
そもそもこの言葉、もともとは、『漢書』のなかで、皇帝から反乱軍に対する戦略を尋ねられた趙充国という将軍が「百聞は一見におよびません。遠く離れた場所にいては戦略を立てにくいので、自分が現地に行って実際にこの目で見てから、戦略を申し上げたい」と言ったのが最初なのだそうです。
ですから、出典としては「百聞は一見にしかず」だけなのですが、どうやら、のちの人たちがそれっぽい続きを考えたようなのです。
その続きとは、次のようなもの。
百見は一考にしかず
百考は一行にしかず
百行は一果にしかず
意味を意訳すれば、
「見るだけでなく、考えないと意味がない」
「考えるだけでなく、行動するべき」
「行動するだけでなく、成果を出さなければ意味がない」
つまり、「ちゃんと現場を見て、考えて、行動して、成果に結び付けなさい」と、まるで現代のビジネス書のようなことをいっています。
誰か付け足したのかは謎ですが、なかなか上手い続きを考えたものですよね。