日本近海に棲息する体長10センチの猛毒生物とは
- 2023.05.29
海洋の危険生物といえば、サメやシャチなどが思い浮かびますが、近年、日本近海で生息域を広げている危険な生物が、猛毒を持つヒョウモンダコです。
ヒョウモンダコは体長10センチほどのタコで、オーストラリアなどの暖かい水域にある岩礁やサンゴ礁、砂と小石が混ざった海底に棲んでいます。
ところが温暖化によって水温が上昇し、日本の岩礁地帯でも見られるようになりました。
茶褐色のヒョウモンダコは、一見するとふつうのマダコと変わりません。
しかし、刺激を受けると体一面に青く光る斑点が浮かび上がります。
その姿は見るからに危険な有毒生物といった様相。
毒の成分はフグと同じテトロドトキシンです。
ヒョウモンダコに噛まれたり毒を吹きつけられたりして皮膚から吸収すると呼吸困難を起こします。
日本でも2011年に男性が入院する事故が起きていますし、海外では死亡例もあります。
かなり危険な生物であるにもかかわらず、見た目の面白さから飼育対象としても人気があるそうです。
小柄でも非常に攻撃的な性質を持っているめ、うっかりミスが大きな事故につながりかねないことを忘れてはいけません。
比較的浅い海に棲むという性質から、釣りや海のレジャーの際に遭遇する可能性も高いのです。
見かけたら絶対に触らずに近隣の行政機関に報告が必要です。