トイレを「かわや」と呼ぶのはなぜか
- 2023.06.09
昭和初期まで、トイレのことを「かわや」と言っていました。
語源は、ズバリ「川屋」。
つまり、昔は川の上にトイレがつくられていて、そのまま汚物を川に流したというわけです。
日本の人口は縄文時代晩期で約76,000人、弥生時代は約60万人、古墳時代は約540万人だったと推定されていますが、このくらいの人数では川の汚染問題も出なかったのでしょう。
その後、川に流していたし尿をため込むようになるのですが、これは衛生上の理由からではなく、なんとリサイクル。
5~6世紀に中国大陸からし尿をもとに肥料にする方法が伝わってきたからだというのです。
当時、朝鮮半島に政治不安があって、半島の技術者が大勢日本に渡ってきました。
そのため、急速に人口が増えたのですが、下肥(し尿からつくった肥料)の技術者もこの中にいたのでしょう。
それ以後、家畜や人の排泄物が田畑に還元されるシステムは、昭和30年代まで続いたのです。