ハエはどうして天井に止まれるのか
- 2023.06.11
部屋の中をうるさく飛び回るハエを追っかけていると、パッと天井に止まってしまうことがあります。
敵ながらあっぱれ、まるで忍者のようです。
ハエ、特にイエバエは、夜になると天井に止まって眠る習慣があります。
その際に力を発揮するのが、足の先の跗節(ふせつ)にある褥盤(じよくばん)。
小さな毛がたくさん生えていて粘着力の強い分泌物を出しています。
これで十分に体を支えることができるのです。
褥盤に生えている小さい毛は、吸盤の役目のほかに、食べ物の味を感じる舌の役目と匂いを感じる鼻の役目も兼ねていて、毛状感覚器と呼ばれています。
つまり、ハエは止まっただけでその味がわかるという便利な足を持っているのです。
「ハエが手をする足をする」とよく言われる通り、ハエは足の手入れに余念がありません。
これは、感度をよくしていつでも使えるように準備しているのです。