平均の法則
- 2023.08.04
「平均の法則」とは、多くの試行や事象が発生するにつれて、結果が均等になり、期待される平均に近づく傾向があるという「信念」を表すためによく使われる俗語のことです。
つまり、平均の法則は精神論であり、正式な統計的原理ではないことに注意する必要があります。
たとえば、コインを何度も投げた場合、およそ半分が表で、残りの半分が裏だと予想でします。
コインを投げる回数を増やすと、表と裏の割合が、それぞれの結果について期待される平均値である50%に近づくはずです。
もう1つの例は、一般的な6面サイコロを振ると何回も振るうちに、1から6までの数字がそれぞれ約6分の1の確率で出ると予想できます。
平均の法則は、特定の結果を保証するものではないことを覚えておくことが重要です。
コインを5回投げて5回表が出たとしても、次に裏が出る確率は50%ですので。
統計学では、この概念は「大数の法則」に関連しており、サンプル・サイズが大きくなるにつれて、観察された平均は期待された平均に収束するという考え方を公式化したものです。
営業職の方が使う「平均の法則」は「大数の法則」をかなり曲解したものと言えるでしょう。