失敗したくないと思うと、行動力が上がる
- 2019.09.04
人間には2つの方向の欲求があるといわれます。
ひとつがプラスの方向、つまり前向きな欲求です。
「幸せになりたい」「金持ちになりたい」「資格を取りたい」といったものです。
ただし、前向きな欲求は多くの人がもっていますが、なかなか「行動」につながらないという特徴があります。
「幸せになりたい」と思っても幸せになるための方法を具体的に考えて、行動を起こす人はなかなかいません。
「金持ちになり たい」と思っても今日から投資や金融の勉強をしたり、商売をする準備を始める人は少ないし、「資格を取りたい」と思ってもすぐには資格取得の講座や学校への申し込みをする人は少ないものです。
一方、欲求のもうひとつがマイナスの方向、つまり後ろ向きな欲求です。「失敗したくない」「間違えたくない」「恥をかきたくない」「損をしたくない」「バカにされたくない」といった欲求です。
後ろ向きな欲求の特徴は、前向きな欲求に比べて「行動」する人が多いことです。
「この大事な仕事で失敗したくない」「みんなの前で間違った発 言をしたくない」「このプレゼンでは恥をかきたくない」「この投資で損をしたくない」「部下にバカにされたくない」と思うから、あらかじめ綿密な計画を立てたり、事前練習をしたり、対策スクールに通ったり、セミナーを受講したりします。
この原則によれば、もしセールストークや広告コピーで前向きな表現をしても、相手の反応が弱いときには、あえて次のBのような後ろ向きな表現を試すのも一考かもしれません。
(A)「あなたにはドレスはこのデザインがお似合いです」
(B)「このデザインであれば、どんなパーティーでも恥をかくことはありません」
(A)「このサービスが売上げに大きく貢献します」
(B)「このサービスにより大きなリスクが防げます」
(A)「簿記を勉強して将来に活かしましょう」
(B)「将来困ったことにならないためにも簿記の修得を!」
ただし、後ろ向きなコピーなどは不安を煽るため、多用するの は避けたほうがいいかもしれません。